2007-11-22 (vol. 141) | |||||||||||
─ 科学と技術に関する2題 |
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□□ 目次 □□ 【ニュース】地域の『科学』を楽しむ 【インタビュー】モーションキャプチャとダンスの可能性/曽我 麻佐子さん 【編集後記】科学は楽しい |
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【ニュース】 地域の『科学』を楽しむ インフォテインメント『科学の夜長』
同イベントが行われたのは10月20日の土曜日。この日は午後6時から午前1時にかけて、イベントの『パートナー』である研究機関や医療機関、大学、企業などが一斉に門戸を開く。パネルやアトラクションを用意し、自前の技術などを訪問者に紹介する。 施設ではライティングや電飾がほどこされ、普段は地味なところも、この夜は科学のパビリオンと化した。訪問者は1枚10ユーロ(子供は7 ユーロ)のチケットを購入すれば、どこでも入れる。90箇所で300のプログラムが行われた。また地域内を循環するシャトルバスも運行された。 この日の午後2〜5時までは子供のためのプログラムも多数組まれた。たとえば、エアランゲン=ニュルンベルク大学の物理学の校舎では、廊下のところどころにテーブルがおかれ、理科の実験が数多く行われた。 『科学の夜長』は今回で3回目。2003年に一度きりのイベントとして初めておこなわれたが、好評につき2005年にも行われた。この夜の訪問者数は2万人を数えた。運営はニュルンベルクのクルチュア・イデー社。バイエルン州科学・研究・芸術省をはじめ地元の企業や銀行がスポンサーとして支援している。 ■科学を中核に地域の競争力 『科学の夜長』の開催地であるニュルンベルク(人口50万人)、フュルト(11万人)、エアランゲン(10万人)の三都市は何かと連携することが多く、州内でも大きな存在感を示している。同イベントはいわば地域のポテンシャルを具体的にあぶりだすような役割も果たしている。 またニュルンベルクを中心に、周辺広域12都市と21郡がネットワークを結んで、『メトロポリタン地域・ニュルンベルク』として連携を強化している。人口は約350万人を数え、横浜市程度(約360万人)の規模になる。日本に比べて人口規模の小さい自治体が多いドイツにあって、連携によるプレゼンスは大きい。 こうした背景には、昨今のEU拡大傾向の中で地方の立場を確立・維持するために一定規模の経済・人口規模が必要という発想がある。ちなみにニュルンベルク市だけのGDPは約210億ユーロだが、、『メトロポリタン地域・ニュルンベルク』全体では1千億ユーロ規模の経済圏になる。 規模の拡大とともに必要になるのが競争力だが、『メトロポリタン地域・ニュルンベルク』では科学力を中核においている。今年7月には第1回の『科学デー』がエアランゲン=ニュルンベルク大学で開催され、エアランゲンの医療技術をはじめとする域内の科学力のプレゼンテーションがなされた。 『科学デー』は招待客が対象になった催しであったが、こういった一連の動きの中、『科学の夜長』は同地域にとってうってつけのイベントともいえる。プロジェクト責任者のピエレ・ライヒ氏は『ドイツ国内でも科学フェスティバルの先駆者のポジションを得るだろう』と述べている。(了) 【インタビュー】 モーションキャプチャとダンスの可能性 曽我 麻佐子さん(龍谷大学 助教) 人の動きをデジタルデータにして、それを元にCG(コンピュータグラフィックス)に変換していくモーションキャプチャという技術がある。曽我さんはこの技術ににダンスを組み合わせた研究をおこなっている。その可能性について話をきいた。(取材・構成 高松 平藏) 続きはこちら
【編集後記】 科学は楽しい ◆『科学の夜長』には子供たちも連れていきました。物理の実験などはまだ難しいものもありましたが、中には目を輝かせて見ている実験もありました。『父親』としても、取材対象としても興味深い催しですが、それにしてもプログラムが多すぎるのが玉にキズ。 ◆現在スイス・ローザンヌにて研究生活を送っていらっしゃる曽我麻佐子さん。出張の途中でわざわざエアランゲンに立ち寄ってくださいました。お話をうかがっていると、研究生活の充実ぶりが伝わってきました。このとき拝見したデモンストレーションもなかなか楽しいものでした。 ◆ドイツは将来、専門家が不足が予想され、それに呼応するかたちで、科学振興にも力を注いでいます。子供にとって科学への興味は驚きや、楽しさというところから始まることも多いはず。『科学の夜長』はドイツの科学振興にもひとやく買っているかたちですね。(高松 平藏) |
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■■インターローカルニュース■■ 発 行 : インターローカルジャーナル http://www.interlocal.org/ 発 行 人 : 高松平藏 発 行 日 : 不定期 Copyright(C) Interlocal Journal |
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