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サンデー毎日 (Sunday Mainichi) 2003-07-13

いのちの本棚

エコライフを考える


 ドイツ南部ニュルンベルグ近郊のエアランゲンの文字と田園風景。何ともあたたかいその絵柄がプリントされたクリーム色の布袋と本との風変わりな取り合わせ。つい手にとってしまった。

 『エコライフ ドイツと日本どう違う』(化学同人)の本の帯に付いた葉っぱマークを愛読者カードに張って送ると、その布袋が抽選で当たるのだ。日常生活から環境を考えるという本のメッセージがそのまま布袋になっている。

 著者の高松平藏さんとドイツ人アンドレアさんは、1996年に結婚して京都に暮らし、のちに妻アンドレアさんの故郷ドイツ・エアランゲンに住んだ。結婚する前に、妻は「日本語が話せるドイツ人」として日本で仕事に就いていた経験もある。

 日独両方の暮らしを知り、また、育った文化圏の違いから「微妙なところで五感に関するお互いの感覚が違うことを発見する」。

 まずは、日本でなかなか普及しない「マイバッグ」から。
 ドイツでは布袋が常識。かつて日本の主婦がみんなもっていた籐(とう)のかごみたいなものかもしれない。あれは、私たちの暮らしからいつのまにか消えていったけれど、とても合理的なものだった。ふろしきも、しかり。

 アンドレアさんは「みんながやらなければ、自分もやらない」傾向にある日本人の性格をズバリ指摘する。

 ドイツは言わずと知れた「ビール文化」のお国だが、基本はびん。缶ビールは「非常食」で、時として「興ざめ」の印象だとか。渋滞を避けるために休暇時期をずらす、パーク・アンド・ライドの徹底など、学ぶべき点は多い。
(阿武 秀子)

『エコライフ ドイツと日本どう違う』について書かれたところのみ掲載しました。

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