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/// インタビュー///

2003-01-13

 


『imagina.03』の見どころ

ロラン・ピュオンス(Imaginaディレクター)インタビュー

EMEX-News特約】ヨーロッパ最大のコンピュータ・グラフィックス、デジタルコンテンツのイベント『imagina.03』が来月3日から4日間にわたり、 Grimaldi Forum(モンテカルロ、モナコ)で開催される。同イベントは毎年行われるもので、各種映像分野の専門家が中心に集まり最先端CGの成果が紹介される。『EMEX-News』によるロラン・ピュオンス氏(同イベント ディレクター)のインタビューをお送りする。

■20年前に生まれたImaginaも時代とともに変貌してきたそうですが、今回の『imagina.03』はどのようなイベントになりそうですか?

 ロラン:当初この大会を主催していた INA(フランス国立視聴覚研究所)は、2000年にこの大会から手を退きました。予算的、政治的な理由だと思います。Imagina を開催するためには、高い費用がかかりますから。 このとき、モナコ公国は Imagina の全権を取得しました。翌2001年は残念ながら Imagina を開催することはできませんでしたが、2002年にはハイクラスのイベントとして、よりグレードアップした新生 Imagina が始まりました。

 現在の Imagina の名誉会長は、モナコ公国大公アルベール王子( Prince Albert de Monaco )です。

 Imagina の設立当初からの3つの基本方針―革新村、講演、CG作品コンテスト―はそのまま受け継がれていますが、CG作品コンテスト "Prix Imagina" は、名前を"Imagina Awards" へと変えました。 この約3年間、私達は、Imagina が国際的な出会いの場所とコミュニケーションスペースになりことを目指して活動してきました。2001年に創設された新しいコンベンションセンター Grimaldi Forum は、このための場所として最適であると自負しています。

 2002年の Imagina の革新村では、ヨーロッパの企業からたくさんの新しいアプリケーションが紹介されました。革新村に関しては、もっとたくさんの国の参加、国際化が必要だと考えましたが、一方、講演会では著名な方々が熱弁を振るい、とても質の高い講演会となりました。また、CGコンテストには400を超えるの作品が世界中から寄せられ、Alain Escalle氏の素晴らしい作品『 Le conte du monde flottant 』がグランプリに輝きました。 大会の模様は、参加した約300名のジャーナリストが素晴らしいレポートとしてまとめ、様々なメディアで発表されました。

■今回の『imagina.03』の見どころは?
 ロラン:2003年の Imagina の内容も、2002年のそれと若干変わりました。 まず、講演会のテーマは 3D 映像が中心となっていますが、併せて特別 シンポジウムも開催することとなっており、こちらは、ビデオゲームをテーマにしたものを準備しています。ビデオゲームの分野は大切だと思います。産業へのインパクトは強いですからね。 ビデオゲームのイベントとしては Milia が有名ですが、2003年の開催は延期されてしまいました。ですから、私たちは、Imagina がビデオゲーム界においても主要なイベントの一つになるよう、質の高いシンポジウムを用意しました。

 Imagina Awards については、世界各国から今回も約400本の作品が届けられ、内36本が12月に行われた特別 審査委員会により選出されました。その36作品は、会場で皆様へ発表され、Imagina Awards の各賞が決まります。今回は有名な PDI Dreamworks の Aron WARNER 氏を審査員長に迎え、ほかの審査員とともに厳選な審査を行い、36作品中10作品へ各賞を贈ります。 また、賞のセレモニー『Imagina Awardsの夕べ』は、斬新なコンセプトのもと、大変良いイベントになることと思います。内容は秘密ですから今は詳しく説明をすることができませんが、参加される皆様には、きっと楽しく有意義なひとときを過ごしていただけることと思います。

■では最後に、日本の方々へ何かメッセージがありましたらお願いします。
 昨年は、NHK からいくつかの関連企業が参加されました。今年はより多くの日本の企業の方々が参加することを希望しています。ビデオゲーム、インテラクティブテレビ、3D映像の分野で、日本の企業は良いアプリケーションを開発されていると思います。今回の imagina.03 はもちろん、2004年も 2005年も、これからずっと続いていく Imagina は、日本のパートナーと強いリンクを持ち、日本ともっと緊密な関係を築いていきたいと思っています。


ロラン・ピュオンス(Laurent Puons)
モナコ生れ、モナコ育ち。
1999年モナコ政府の仕事に従事したのち、2000年メディア関係のイベント(Festival de television de Monte-Carlo、Imagina等)を主催する「Monaco Media」との仕事を始める。



★特約記事の転載、内容についての問合せなどは Emex <Europe Multimedia Express>を発行しているベルテ・フィリップ氏(パリ在住) berthet@kt.rim.or.jpへ直接どうぞ。
Emexホームページ http://www.emex-club.com/
なお、今回はインターローカルニュース用に本文以外の構成、表記などを変更しました。


ロラン・ピュオンス氏

 

 

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